剣淵町代表団、サハリン州のアニワ市表敬訪問

2015年9月9日、早坂町長と高橋一博議員は、将来の友好都市連携を目指し、アニワ市を表敬訪問しました。私は通訳として同行し、とても緊張していました。

ロシア民謡の演技の後、民族衣装のロシア女性たちに「パンと塩」の歓迎をしてもらいました。 ロシアにおいて古くから、パンは豊穣と富の象徴であり、塩は美味しい食事を表していて最大級のおもてなしを意味しています。

剣淵町の早坂町長とアニワ市のイワショフ市長の面談の際、スポーツや文化交流などについて有意義的な話し合いが行われました。アニワ市側は具体的な交流プログラムに積極的に取り掛かりたく、毎年アニワ市で行われる国際スキー・マラソンや身体障害者向けの多種競技などに剣淵町の選手を招待したいとおっしゃっていました。

剣淵町からのお土産として、2013年に公開された映画「じんじん」から生まれた絵本「クロコダイルとイルカ」(ドリアン助川・作、あべ弘士・絵」と剣淵ふるさと絵本「ムーニャとほしのたね」(さとうまさと ・作絵)を用意しました。 あべ弘士氏について説明しようとした時、「あべさんのことはよく知っていますよ」と言われて心強かったです。文化交流もだんだん進みそうな感じがしました。

最後に昔のロシアの楽器の紹介やアニワ郷土博物館の案内をしてもらいました。アニワ地域の開拓と歴史について学ぶことができました。

とても実りのある、楽しい一日でした。

 

地域おこし協力隊

サーシャ

 

 

 

 

常陸太田市の協力隊がきました。

6月9日(火)に茨城県常陸太田市の協力隊が剣淵町の視察に来てくださいました。

常陸太田市は「地域おこし協力隊」制度を活用し「常陸太田アーティスト・イン・レジデンス」事業を開始しており、地域住民がアートに触れる機会を創り、地域に対する意識や価値観の変化、地域内外の新たな人的交流が生まれることを期待しているそうです。

今回視察に来たのは、協力隊になって1年半の方で、アーティストとして紙粘土の立体作品や紙芝居を制作し、地元の昔話を紹介して活動している方でした。

 

市でアート事業を始めアーティストを軸として地域活性化していくのはずいぶん大胆な発想だなぁと思いました。しかし常陸太田市は平成23年から地域おこし協力隊を導入しており、人数も多く地域の人の受け入れ体制は整っていたそうです。

常陸太田市でも利便性が低い里美地区という場所で、ワークショップを開催したり情報紙を発行したりと活動は様々ですが、協力隊担当職員と、企画書や予算などを提出し協力隊がチームになって地域活性化を考え活動しています。

情報誌の作成をとっても協賛を募って制作したり、地域の人が地図を書いたり、インタビューが載っていたりと、地域の人を巻き込むのはとても大変な作業ですが地区全体で町の活性化を担っていると思いました。

剣淵町では現在まで4人の協力隊を採用してきましたが、初めのころより協力隊制度をどう活用したらいいのか行政側も対応できるようになりました。対応できるようになった分、ピンポイントでほしい人材を募る方向になってきています。

自治体によって活動は多種多様ですが、協力隊の人数が多ければいいという問題でもないし、年齢が若すぎてもダメな場合もあるし、ヨソから来た人の提案で地域の人がどれだけ賛成するか不透明な場合もあります。

協力隊3年目でだいぶ地域に慣れ、役場内での完結事が多くなってきていました。地方創生で移住・定住の事が取り上げられていて、どうしたら定住してもらえるか。ということに考えが偏っていたみたいです。今回、常陸太田市の協力隊が来て、地域の人と一緒に考え地域を良くして行こうとしていることにハッとしました。

私は、地域の人が主体となって地域おこしをすることに協力をする。ということを忘れかけていました。地域住民との交流がなければ地域活性化は難しいです。残り一年をきり自分の活動中心になってきていますが、初心に帰ることができた協力隊との出会いでした。

 

 

剣淵町地域おこし協力隊 田中紘子

 

 

 

 

 

 

平成27年度の活動予定

新年度がスタートして約一か月が過ぎました。

4月から新たに四人目となる地域おこし協力隊が就任し、私の任期も残り一年となりました。知り合いも増えて、車のタイヤ交換のタイミングなど自分でもわかるようになりました。

地域おこし協力隊は、人口減少や高齢化等の進行が著しい地方において、 地域外の人材を積極的に誘致し、その定住・定着を図ることで、 意欲ある都市住民のニーズに応えながら、地域力の維持・強化を図っていくことを目的とする取組みです。

おおむね1年以上3年以下の期間、 地方自治体の委嘱を受け、地域で生活し、各種の地域協力活動をおこなうことが目的ですが、3年以降は保障されていません。 この地域で定住・定着するには、自身で仕事を見つけ生活できる分のお金が必要です。いままでは、農作業の手伝いをしたりイベントサポートなどを行ってきましたが、3年目は任期後の事と並行して活動をしていこうと考えました。 そのため、任期終了後の準備期間として役場から兼業許可をいただきました。

兼業は前職のデザインの仕事が主です。10年間勤めた仕事は、協力隊になってからも活躍する場が多く仕事として本格的にやっていこうと思うようになりました。営業や細かい事務など、分からない事だらけですが、これからは町内・町外問わずデザインの仕事を請け負いながら定住・定着に向けて、地域活動に専念させていただきます。 ひとつひとつの仕事を丁寧に、少しでも多く地域のみなさんが笑顔になれるようなデザインを務めていこうと思っています。ご相談など承りますので、お気軽にご連絡ください。

今後は、活動の一部であるイベント手伝いやぷっちーな関連などは続けていき、兼業の仕事は時間外で行っていきます。農業活性化で協力隊になったのに違うことをしていいのか、迷いもあります。私の仕事が地域活性化と結びつくかどうかは続けていかないと分からないですが、農家さんのロゴだったりパッケージのリニューアルだったり関われることはあるような気がします。

剣淵町は旭川から車で約1時間ですし、面積の広さもちょうど良い大きさだと思っています。不安がないわけではないですが、自分の居心地の良い場所を求めて試行錯誤しながら残り1年を過ごそうと思います。

27年度も地域おこし協力隊をどうぞよろしくお願いいたします。

 

剣淵町地域おこし協力隊 田中紘子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

退任のご挨拶

こんにちは、剣淵町地域おこし協力隊の髙村です。

町民のみなさんには広報や新聞を通じてご報告をさせて頂きましたが、3月末(本日)をもって地域おこし協力隊を退任する事となりました。協力隊の任期は最長三年ですが、半年残しての退任となります。

 わたしは絵本で町づくりをしている剣淵町で、暮らしの中で少しでも絵本に触れていたいという理由で地域おこし協力隊に応募しました。活動の中で絵本や子どもと触れる機会が多かったこと、それだけでも剣淵町に来てよかったと思っています。地域おこし協力隊の活動以外でも、絵本作家さんや編集者さん、たくさんの素敵な人たちに出会ったことで、自分の世界が一気に広がりました。そのおかげで絵本に関する活動が自分のライフワークだと、心から思えるようになりました。

 都市部とは違い、人と人との距離感の近さに慣れるまで少し時間がかかりましたが、今ではその距離の近さが落ち着くようになりました。剣淵町のような農村の穏やかな雰囲気が自分に合っているような気がします。車が無いと移動に困ったり、お店も少ないですが、とても暮らしやすい町だと思います。

 農村の景色の美しさも魅力のひとつです。私は北海道出身ですが、札幌という土地柄あまり農業に触れる機会がありませんでした。水の張った田んぼを見るのも初めてで、その美しさにも感動しました。軽トラマルシェに参加して、農業について少し学ぶことができたことも刺激になりました。

 地域おこし協力隊の活動として、まちの人の声を聴きたいとスタートしたまちづくりカフェでは、剣淵町の様々なことを知ることができました。特に歴史を学ぶことがとても楽しく、絵本の里づくりの歴史を調べてまとめるという目標もできました。地域の人は地域おこしに興味がないものと思っていましたが、自分の出来るかたちで町に関わりたいという人がいるということが、まちづくりカフェを通してわかりました。

 様々な経験をさせて頂いた地域おこし協力隊の活動でしたが、「地域おこし協力隊=地域の為になる事をする」という考えにとらわれ過ぎて、徐々に自分のやりたいことと地域おこし協力隊としてやりたいことの間にギャップが生じてきました。また、よそ者が(いわば)勝手にやるような事業が本当に地域おこしにつながるのかという疑問も生まれ、だんだんと自分の活動に自信が持てなくなりました。そして任期終了後は剣淵町から出るということを昨年のうちに決めていたこともあり、地域おこし協力隊の活動に自信がないまま国からお金をもらって活動するわけにはいかないと思い、退任することを決めました。

 任期を半年残しての退任というのは、剣淵町の地域おこし協力隊としては失敗例かもしれません。地域おこし協力隊としての役割を見いだせなかった自分もいますが、様々な活動を通して町民のみなさんと触れ合うことができ、まちについて一緒に考えることができたというのは良い経験でした。

活動を通して素敵な仲間に出会うこともできました。

今後は地域おこし協力隊でも剣淵町民でもなくなりますが、これからは一人の地域住民として、深く剣淵町のまちづくり(特に絵本の里づくり)に関わらせていただきたいと思っています。貴重な経験をさせて頂き、本当にありがとうございました。

剣淵町地域おこし協力隊 髙村匠子

まちづくりカフェ

こんにちは!剣淵町地域おこし協力隊の髙村です。

イベント盛りだくさんの夏が終わり、ふと気がついてみると「まちづくりカフェ」という企画をスタートして半年が経っていました。

剣淵町で暮らす人たちが集い、毎月違うテーマを通して“まち”のことを考え、意見交換や情報共有をする場所が「まちづくりカフェ」。異業種・異世代の方との交流や新たな発想が生まれる場所にできたらいいなと思い企画しました。毎月第3水曜日 夜6時から、商工会のまちの駅で開催しています。第6回まちづくりカフェの様子

誰でも気軽に参加できるように申込み不要・出入り自由としました。何人参加するかわからないという不安はありますが、予定がない時にふらっと来てもらえるような気軽さが大切と思い、このような形にしています。

これまでに「剣淵町の好きな場所」「春夏秋冬けんぶちの美味しいもの」「剣淵町の今昔」「絵本の里づくりってなーに?」「剣淵町の遊び方!楽しみ方!」など様々なテーマを取り上げてきました。毎回どんなテーマにしようかと悩みますが、色んな視点で町を見ることができて面白いです。「剣淵町の好きな場所」をまとめた地図

参加者には毎回アンケートをお願いしていますが、その中に≪“町”を基本のネタとして色々な角度から話せる場も町づくりになるのだと感じた。≫という言葉がありました。参加者は多いとは言えないけれど、そうした発見がこの場所で生まれたことが嬉しいです。

はじめの頃は、私のガチガチの進行で参加者に緊張を与えていたと思います。いまは進行が無くとも、参加者同士がそれぞれテーマに沿って話をはじめ、ゆるりとした良い空気感が漂っています。半年間も続けると参加者同士が顔なじみになり、最初の頃よりだいぶ話しやすくなってきたようです。初参加の方が居てもすぐに馴染めるというのは、そうした関係性が出来てきたという事かもしれません。

まちづくりカフェ通信Vol.6

毎月「まちづくりカフェ通信」を発行し、町内全戸に配布しています。どんなことを話して、どんなことを感じたか、たくさんの想いを込めて作成しています。最近は「通信見たよ」と声をかけてくれる人が増えてきました。まちづくりカフェに参加出来なくても、通信を読んで何かを感じる人がいたのなら、それもひとつの成果だと思います。わたしの想いに共感してくれる方もいて、その方たちの存在を心強く感じました。

地域おこし協力隊の任期は限られているので「まちづくりカフェ」は数える程しかできませんが、参加してくれた人たちがこの企画を楽しいと思えば、違う形でこれからも続いていくかもしれません。残り少ない任期の中で、一回一回を大切にしていきたいなと思っています。

剣淵町地域おこし協力隊 髙村匠子

 

【まちづくりカフェ in 剣淵町】 http://www.facebook.com/kembuchi.machi.cafe

夏至祭 軽トラマルシェ

おはようございます!剣淵町地域おこし協力隊の髙村です。

おひさしぶりのブログです。私は4月から「まちづくりカフェ」という企画をスタートしました。毎月第3水曜日に商工会 まちの駅で開催しています。みんなで気軽に“まち”のことを話せたらいいな~、と思い企画しました。毎回緊張しながらの進行ですが、新たな出会いや発見が多く、私自身がとても楽しませて頂いています。facebookページにてまちづくりカフェの様子を掲載していますので、ぜひご覧ください。

 

さて、先日のことですが今年初の軽トラマルシェに、田中さんと一緒に参加しました。

東川町・北の住まい設計社さんが毎年開催している“夏至祭”への出店です。

ショールームの前庭に立てられたスタッフ手づくりのポールは、スウェーデンカラーのリボンが風に吹かれて素敵でした。スウェーデンでは、このポールの周りで手をつなぎ踊るのですよね。わたしが幼いころから大好きな映画「やかまし村の子どもたち」の世界。わくわくするような空間です。

まだ6月ということもあり軽トラマルシェの野菜は少なめでしたが、ピーマンやズッキーニ、きゅうり、お米、レタス、ハーブやトルコキキョウの苗を販売しました。

緑いっぱいの空間です。お天気もよく、絶好のマルシェ日和となりました!

自宅で菜園をされているお客さまが多く、ハーブ苗が人気でした。すでにハーブを植えているという方も、植えていないものや珍しいものを買い求めていらっしゃいました。なかには「ディルの苗を名古屋まで持って帰る」という方も。

ハーブ苗の販売は初めてでしたが、農産物より説明が難しいと感じました。農産物であれば味や調理方法の説明をするだけですが、苗は栽培方法も必要。プランターか路地か、一年草か多年草か、どんな花がつくのか、株は増えるのか、寄せ植えの相性は?水やりの頻度は?…自分で育ててみないとわからない事ばかりです。お客さんとのやり取りの中で学べたことが良い経験です。個人的にもハーブ栽培には興味があり、改めてハーブの面白さを感じることが出来ました。

 

あおぞらマーケットには、軽トラマルシェの他にも東川近郊の方々が出店していました。素材にこだわりを持っていることはもちろん、ディスプレイにも工夫があり大変参考になりました。見せ方ひとつで印象が変わるので、魅力あるディスプレイに刺激を受けます。

軽トラマルシェに参加することで、剣淵町の基幹産業である“農業”との距離が近くなります。マルシェのメンバーから様々な話を聞くことが出来て、お客さんとの会話の中から色々な事を得ます。剣淵町のPRもできる良い機会となっています。今後、販売する農産物もどんどん増えてくるので、これからのマルシェがとても楽しみです。

剣淵町地域おこし協力隊 髙村

ふと思い出したこと

ふと、母の実家のことを思い出しました。

母の実家は、地元の駅前商店街でハンコ屋さんをしています。

よくある商店のように、表が店、裏は家というような建物でした。今年で87才になる祖母は、お客さんがいないときには居間で色々作業をしたり、テレビを見たり、パッチワークをしたりで、お客さんが来ると「はーい」と元気な声で店先に出るのでした。

店の入り口はガラスの引き戸で、開けると家のほうで「♪ポロポロポーン」という電子音がなります。お客さんが来たことは、この音でわかります。(剣淵の山田菓子店の自動ドアと同じ音です)

お店には昔からの馴染みのお客さんが訪ねてきます。100円均一のお店でハンコが買えるようになっても、インターネットで注文できる時代になっても、昔からのお客さんは、変わらず足を運んでくれるのです。

ハンコの他に表札やはがきの印刷も扱っていて、年末になると年賀状の準備で大忙しの様子でした。フィルムカメラの時代には、現像の受け付けもしていた気がします。

駅前商店街は、お祭りの時期になると人で溢れかえります。お神輿やお稚児さんの行列…。祖母の店の横には神社に向かう細い路地があり、そこには出店がたくさん並びます。小学生や中学生の頃は、店の2階の窓から顔を出し、友だちが歩いていないか探すのが楽しみでした。

いまは行く機会が減ってしまったけれど、とても懐かしくて好きな場所です。

 

祖母のお店と地元の商店街は、剣淵の商店や商店街と重なります。

お客さんが来ると店の奥から出てくる店主、昔馴染みのお客さんがちょっと一息ついたり、おしゃべりをしに立ち寄る場所…。そうした風景は、小さなころから見ていた風景と同じだったんだなぁ。と、気づいたのでした。

 

一方の町では開発が進み、店の目の前には、高層マンションが建つ予定です。

もう一方の町では、過疎化が進み、後継者のいない店が多くあります。

私はどちらも、さみしいなと思います。

 

小さな頃から変わらずに、なんでもない日常がそのまま続いていけばいいな。そのままの景色でずっと残ってほしいな。という気持ちは、地元にも剣淵にも抱いています。

時間とともに人も景色も変わっていくのは、仕方がないかもしれません。けれど、いいものや大切なものはそのまま残したり伝えたり、守ることが出来たらいいな。

剣淵町 眺望の丘 

剣淵町地域おこし協力隊 髙村匠子

新年度

皆さんこんにちは。剣淵町地域おこし協力隊の髙村です。

今日から新年度ですね。剣淵町役場では新たに「町づくり観光課」が配置されました。地域おこし協力隊はこれまで総務課にデスクがありましたが、今日から「町づくり観光課」です。

地域おこし協力隊の担当者も変わり、環境の変化を新鮮に感じています。この環境でなにが起こっていくか、楽しみです。

また、わたしが剣淵に来てから1年半が経ちました。地域おこし協力隊の任期は3年間なので、ちょうど折り返し地点。これからの活動や自分のやりたいことについて、色々考えを巡らしています。将来のことも考えていますが、これからどういう道を進んでいくか、現時点では見えていない状況です。

いまは、活動や多くの人との関わりを通して、さまざまなヒントを得ているところです。自分に必要なもの・情報を収集する時期なのかもしれません。いろいろ考えを巡らせる中で、きっと近いうちに自分にしっくりくる答えが出るだろうと思っています。

今年度は、自分の気持ちにまっすぐに、自分がいいなと思うものを大切にしながら、活動していこうと思います。

剣淵町地域おこし協力隊 髙村匠子

北の杜舎でシシリアンルージュジュースをつくりました!

こんにちは。道路の雪も融けて日中も暖かい日が続いていますね。春分の日も過ぎたので、もう春はそこまで!という感じです。

剣淵町へ来てもう少しで一年。地域おこし協力隊という仕事に就いてから、商品などを購入するとき裏をよく読むようになりました。裏。とは?

原材料や販売者などが記述されているラベルのことです。道の駅などで売られているお土産を購入する時、ついつい見てしまいます。

「その地域で生産・加工・販売しているか」ということを。

六次産業とかお金のしくみとか難しいことは考えないで、遊びにきた地域のお土産を買わないと来た意味がないと思うのです。みなさんも旅行へ行ったときそんな経験はあるのではないでしょうか。

先週は、「北の杜舎」でシシリアンルージュトマトジュース作りのお手伝いをしました。

「北の杜舎」は、障がい者の就労前訓練を目的として開設された授産施設です。窯業科、農業科、加工科などがあり、コーヒーカップや食器、ジュースや芋団子などを製作・販売・委託加工しています。

今回お手伝いしたシシリアンルージュトマトジュースは、道の駅「絵本の里けんぶち」でみかけるこのタイプ。さをり織りのカバーなども「北の杜舎」で製作しています。

カラフルな同じ織がふたつとないさをり織り。

冷凍した剣淵産「シシリアンルージュ」というトマトを、粉砕して、種と皮を別にして、煮詰めて、瓶につめる。というシンプルな工程。

 一生懸命まぜています。

人数は職員含めて、11人。ジュースを運ぶ人、窯を洗う人、床の水切りをする人、ニコニコして作業を見ている人。役割はだいたい決まっており、職員さんの声かけの下作業はスムーズに進みます。

皮と種が機械に詰まらないようにかきだします。

午前中の作業は、ここで終了。みんなで一緒にお昼を食べました。そして、午後の作業へ。

90℃まで煮詰めます。アクもきれいに取り除きます。

煮詰めたらいよいよ最終段階。瓶につめていきます。

 瓶に蓋をして熱消毒したら完了。

あっという間に作業は終了しました。今回は一工程だけでしたが、忙しい時は何回も繰り返すそうです。

作業は普段より時間がかかりますが、ひとりひとり与えられた仕事をしっかりとこなしていました。最初はお互い緊張していましたが同じ仕事をしていくうちに、終了後にはコーヒーを運んできてくれたり、写真をみせてくれたりとすっかり打ち解けた様子。シンプルな工程ですが入所者さんには大切な仕事です。そして、甘いコクのあるシシリアンルージュジュースができるのです。

商品の裏のラベルから、生産・加工・販売までをたどってゆくと様々なドラマがみえてきます。あの人が関わっているのか、こんな場所があるのか、などなど剣淵町へ来なければ分からなかったこと。そんなことを知りたいから、ついつい裏のラベルを見てしまうのかもしれません。

剣淵町で生産・加工・販売をしているものは、まだまだありそうです。

今回対応してくださった職員の皆様、入所者さん、ありがとうございました!

 

剣淵町地域おこし協力隊 田中紘子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

活動報告会~田中紘子~

こんにちは。地域おこし協力隊の田中です。3月に突入しました。日が暮れるのがだんだん伸びてきましたね。靴下も二枚履きから一枚になりました。春は確実に来ていることを実感できてうれしいです。

一月末の「協力隊活動報告会」の当日は吹雪だったことが遠い遠い出来事のように思えます。それにもかかわらずたくさんの方がお越しくださいました。ありがとうございます。

ざっくりとですが、報告会の内容をまとめました。是非ご覧ください。

 

表紙はバターナッツの畑です。

「地域おこし協力隊」活動報告 ~田中紘子編~

自己紹介  前職は東京で広告代理店に勤務。士別市の知り合いの農家さんの手伝いをしていくうちに農業に興味を持つ。2013年4月から地域おこし協力隊として剣淵町へ。

農業に興味を持ったものの何をしていいかわからず、冬の農閑期も心配がありました。とりあえず友人宅にお世話になりながら北海道へ行こうと決めたところ、剣淵町地域おこし協力隊募集の話をききました。隣町に知り合いがいるのは心強いし、就農ではなく違った面から勉強できると思い応募しました。

農業研修  剣淵町の若手農業者グループ「VIVAマルシェ」メンバー協力の元、農業研修として週3日、農家さんめぐりをしました。全てが初めての経験でしたが、メンバーやお母さん方はこんな素人な私でも温かく迎えてくださりとてもありがたかったです。合計14周の農家さんをめぐり、種まきから収穫までを経験させていただきました。

 じゃがいもの実をはじめてみました。

マルシェほ場として ~トマト栽培~  農業研修と並行してトマト栽培に挑戦しました。露地栽培で定植・草取り・収穫・販売としましたが、どこまでも伸び続ける茎や雑草、熟しすぎたトマトなど生命力に圧倒されました。ちゃんと自然と向き合って作物を作らなければ美味しい作物も作れないなぁ。と思いました。販売までこなすことができましたが、よくわからないで栽培したので正直美味しいトマトではありませんでした。いくつかの課題も残りマルシェほ場での作物栽培は終了しました。

イベント手伝い  夏場はイベントがたくさんあり、主に「軽トラマルシェ」「トイトイトイ」の販売のお手伝いをしました。接客は初めてで最初はうまく対応できず嫌でしたが、何回かこなしていくうちに相手が何を求めているか、次はこう説明しようと意欲がわいてきました。

●制作したもの ~2013年度~

「トイトイトイ のぼり・Tシャツ」

「トイトイトイ」のロゴと文字は協力隊の髙村さんが制作し、それをもとにレイアウトしました。

「マルシェ用リーフレット かぼちゃ・じゃがいも」

少量多品種の野菜をお客さんに美味しく食べてもらいたいという気持ちから、剣淵町のPRも兼ねてかぼちゃとじゃがいものリーフレットを作成しました。主にマルシェが参加しているイベントに置かせていただきました。

「その他 福有会のでんぷんだんごラベル、じんじん募金など」

福有会の「でんぷんだんご」の文字は会長の有坂さんにお願いしました。素敵な書体で地域の方と一緒にラベルを作れたことが嬉しかったです。

●今後の活動について  ①「軽トラマルシェ」「トイトイトイ」の手伝い  引き続き人手不足による販売などのお手伝いをしていきたいです。同年代の方々が行動的に活動されている姿はとても刺激になります。そして、町外などのイベントに参加している団体なので剣淵町をPRする場所としては最適です。そのためには、剣淵町をPRできるポスターまたはリーフレットなどを作成し来てくれた方々に剣淵町を知ってもらえればと思います。

②昔から伝わる作物の栽培  売れるものでもなくまだ思案中ですが、「粟」「亜麻」「除虫菊」などがあります。「亜麻」はとてもきれいな青い花を咲かせます。なので、施設などに咲かせたらいいなぁと思っています。

③農業を中心に活動している協力隊や関係者との情報交換  農業に興味があるもののそれを語るスキルがありません。様々な情報を集めて今後の活動と農業の活性化に役立てたいと思います。

以上が活動報告の内容です。配布したアンケートはほぼ全員の方々が記入してくださり、とても感謝しています。

「よそものの視点で剣淵の良さ・悪さを見つけて欲しい。」「もっと町外へ剣淵のPRを。」など町民の方々が協力隊にどんなことを期待しているのかわかりました。そして前回のブログでの髙村さんと同じように、もっと地域の方々と関わる機会を増やそうと思いました。

第一回目の報告会は、自分にとって活動の振り返りでもありました。農業活性化として協力隊の仕事に就き活動していますが、まだまだ手探り状態です。しかし、農業研修を受けて「農業」という職業がとても魅力のある職種のひとつとして捉えることができました。その気づきは大きく今後の活動に発展しそうです。

今後も協力隊ひとりひとりの活動と個人の特性を生かし地域おこしに取り組んでいきたいと思います。

これからも剣淵町地域おこし協力隊をどうぞよろしくお願いいたします。

地域おこし協力隊 田中紘子

 

 

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